クリニックでの手術

日帰りオペ・手術(デイサージェリー)を行うクリニックでは、停電対策としてUPS(無停電電源装置)を導入しているケースが多く見受けられます。しかし、UPSは手術時のバックアップ電源としては十分とは言えません。蓄電池(ESS:Energy Storage System)とUPSは、その使用目的が違うからです。このため、手術時の電源を確実に確保するためには、医療機器用蓄電池レムリアの導入が推奨されます。

クリニックでの医療機器用蓄電池レムリアの必要性

蓄電池とUPS(無停電電源装置)は、どちらも停電時の備えとして用いられますが、その目的と機能には違いがあります。ここでは、両者の違いを簡潔に説明した上で、日帰りオペ(手術)を行うクリニックにおける医療機器用蓄電池レムリアの必要性について解説いたします。
「蓄電池とUPSとの違いについて」の詳しい説明はこちらを参照して下さい。

蓄電池とUPSとの違い(簡略版)

蓄電池とUPSの違い

UPS(無停電電源装置)の主な目的は、接続された電子機器を停電時の瞬断から保護し、安全にシャットダウンするための短時間の電力供給を行うことです。一方、蓄電池はUPSに比べて蓄電容量が大きく、より長時間の電力供給が可能であるため、医療行為を続けることを目的としています。

例えば、UPSの電力供給時間は一般的に数分から長くても1時間程度であるのに対し、蓄電池は数時間以上の電力供給が可能です(例:3-5時間程度)。

また、UPSに用いられるバッテリーの多くは鉛蓄電池であり、比較的重量があり、寿命も短い傾向があります(例:1~2年程度で交換が必要な場合もあります)。一方、蓄電池に用いられるバッテリーの多くはリチウムイオン電池であり、鉛蓄電池に比べて軽量で長寿命です(例:5年以上)。

日帰り手術(オペ)における停電のリスク

クリニックで行われる日帰りオペは、手術時間が比較的短く、患者様の身体的負担が少ない手術が中心となりますが、手術中に停電が発生した場合、以下のようなリスクが考えられます。これらのリスクを回避するには、医療機器用蓄電池レムリアは有効的です。

1.手術の中断

クリニック内における手術中に照明が消えたり、電気メスなどの医療機器が停止したりすると、手術を安全に続行することができなくなります。

2.患者様の安全への影響

手術の中断は、患者様に精神的な不安を与えるだけでなく、状態によっては生命に関わる重大な事態を引き起こす可能性もあります。

3.医療機器の損傷

急な電源断は、医療機器に損傷を与える可能性があり、修理や交換に時間と費用がかかるだけでなく、その後の診療にも影響を及ぼします。

4.医療情報の損失

電子カルテや画像診断システムなどが停止すると、患者様の情報が一時的に利用できなくなり、診療に支障をきたす可能性があります。

5.事業継続性の損失

停電による診療中断が頻繁に起こると、患者からの信頼を失い、ひいては経営状況が悪化し、クリニックの存続自体が危うくなる可能性もあります。

クリニック内での手術の中断

手術に必要不可欠な医療機器

日帰りオペを行うクリニックにおいて、特に蓄電池によるバックアップが必要となる医療機器は以下のとおりです。

【手術用照明】 手術中の視野を確保するために不可欠です。
【電気メス】 止血や組織の切開に使用します。
【生体情報モニタ】 患者様のバイタルサイン(血圧、心電図、SpO2など)をモニタリングします。
【麻酔器】 麻酔の維持に必要な機器です。
【吸引器】 手術中の血液や体液などを吸引します。
【電子カルテ、画像診断システム】 患者様の情報を管理・参照するために使用します。
【各種手術用医療機器】 手術ガイドシステムなど(手術用顕微鏡、白内障手術装置など)

クリニック内の麻酔器

クリニックにおける日帰り手術の診療科目は多岐に渡り、様々な専門の医療機器が存在します。医療機器用蓄電池レムリアは、AC100Vで駆動し、一定の消費電力範囲内の医療機器(例:手術用照明、生体情報モニタ、電気メスなど)のバックアップ電源として有効です。詳細な対応機器については、弊社までお問い合わせください。

以下に、クリニックにおける主な診療科目と日帰り手術の例を挙げますが、これらの手術で使用される上記範囲内の医療機器のバックアップに、医療機器用蓄電池レムリアは貢献できます。

眼科

白内障手術
緑内障手術
網膜硝子体手術
レーシック手術
翼状片手術
霰粒腫切除

外科

鼠径ヘルニア手術
いぼ痔、痔ろう手術
胆石症手術
乳腺腫瘍摘出手術
皮膚腫瘍・皮下腫瘍摘出手術
下肢静脈瘤手術
肛門ポリープ切除
虫垂炎手術

整形外科

抜釘手術
手根管症候群手術
関節鏡下手術
腱鞘切開
陥入爪手術

形成外科

皮膚腫瘍・皮下腫瘍摘出手術
眼瞼下垂手術
眼瞼内反症手術
ほくろ、いぼの除去
レーザー治療(しみ、あざなど)

婦人科

子宮頸部異形成レーザー蒸散術
子宮内膜ポリープ切除術
バルトリン腺膿瘍切開術

泌尿器科

パイプカット
包茎手術

耳鼻咽喉科

鼓膜チューブ挿入術
鼻内ポリープ切除術

消化器内科

内視鏡的ポリープ切除術

循環器内科

心臓カテーテル検査

関連ページ

一般蓄電池と医療機器用蓄電池の違い
一般蓄電池と医療用との違い

一般蓄電池と医療機器用蓄電池は、どちらも電気エネルギーを蓄えて必要な時に供給する装置ですが、使用目的と求められる安全性・信頼性が大きく異なるため、設計や規格、機能に明確な違いがあります。

医療機器用蓄電池レムリアの魅力
レムリアの魅力

レムリアの最大の魅力は、なんといっても医療機器の安全規格であるJIS T 0601-1に適合していることです。そのため、人工呼吸器や生体情報モニタなど、人命に直結する重要な医療機器にも安心して接続できます。この点が、レムリアが「国内唯一の医療機器用蓄電池」と言われる最大の理由であり、他の蓄電池にはない圧倒的な魅力です。

病院・クリニック内の手術と蓄電池
自家発が無いクリニックでの手術

日帰りオペ・手術(デイサージェリー)を行うクリニックでは、停電対策としてUPS(無停電電源装置)を導入しているケースが多く見受けられます。しかし、UPSは手術時のバックアップ電源としては十分とは言えません。蓄電池(ESS:Energy Storage System)とUPSは、その使用目的が違うからです。

医療的ケア児と医療機器用蓄電池レムリア
行政サービスにおける医療機器用蓄電池

医療機器用蓄電池は行政サービスの継続性を確保する上で重要な役割を果たし、地域の医療・福祉体制の強化に貢献します。また、災害時の迅速な対応や、平常時の在宅医療支援など、幅広い用途で活用することができます。